大会長挨拶
総合大雄会病院
副院長
救命救急センター長
井上 保介
今回、第25回へき地・離島救急医療学会学術集会を愛知県一宮市で開催させていただくこととなり、大変光栄に存じます。
「へき地・離島医療にドクターヘリはどのように寄与したか」をテーマに、2022年11月26日(土)に尾張一宮駅前ビルのシビックホールで開催いたします。
愛知県にも3つの離島および20か所の無医地区が存在します。その多くは東三河および西三河山間部と呼ばれている地域で、それぞれ東京23区とほぼ同程度あるいはそれ以上の面積があります。ここ数年来の市町村合併に伴い、「市」としての行政区域となった地区もありますが、普段受けられるべき、平等なはずの医療の質が大きく変化した訳ではありません。
一方、2002年1月、全国で4番目に愛知県でもドクターヘリのシステムが導入・運航開始され、これらの地域への貢献もこれまでもすでに報告されております。今回このテーマに沿って、導入に関する基調講演を愛知医科大学名誉教授・野口宏先生にお願いいたしました。そしてシンポジウムでは、このツールにより緊急搬送に関する実態がどのように変化したかを中心に、当該消防機関からの発表も予定しております。さらにこのシステムを支える上で最も重要な運航会社さんにも発表をお願いしました。
また近年の学術集会では、地域枠学生さんからの発表も増えてきております。愛知県にも4大学の医学部に約50名の医学部生が在籍し、すでに卒業生も輩出していることから、皆さんからの発表も大いに期待されるところであります。
いまだ、COVID-19感染症終息の兆しがなかなかはっきりとしない中での開催予定となりますが、会場は中部国際空港より最短47分、名古屋駅からも10~20分程度で到着できる一宮駅に直結しております。今回こそは学会員の皆様と直接お会いでき、へき地・離島の救急医療に関して大いに討議できることを切に願っております。食文化でも、「名古屋飯」として有名な尾張地方で開催できることを切望しつつ、鋭意準備させていただきますので、多くの方々のご参加を歓迎したいと存じます。
よろしくお願いいたします。